富良野市博物館
12月5日(木)早朝に富良野を出発、旭川で森林学習サポーターのスキルアップ研修会を開催しました。午前中は旭川市西神楽にある林産試験場(正式名称は独立行政法人北海道立総合研究機構森林研究本部林産試験場。長いですね。。。)を訪問。広報担当の阿部主査にとても分かりやすく、かつ詳細に解説とご案内をいただきました。林産試験場では木材・木製品の生産と流通の高度化のための研究開発や安全性・機能性向上の研究、森林バイオマス利用の推進研究、きのこの価値向上などに取り組んでいます。阿部主査から、道内の木材資源と製材工業の課題をご説明いただいた後、こうした課題を解決するべく取り組んでいる具体的な研究成果の中から、木材乾燥技術の研究状況、外材に負けない強度の道産集成材や道産カンバ類の家具やバット、楽器類への新たな利用促進、付加価値おのあるきのこの生産技術、木質燃焼灰を用いた融雪剤の研究などをご紹介いただきました。概要解説のあとは、研究・開発現場を見学。場内をぐるっと、たっぷり見学しました。2時間超の研修の後、バスの中で昼食、近文へ移動し、午後からは川村カ子トアイヌ記念館で研修です。川村カ子トアイヌ記念館では、主にアイヌ文化における木材をはじめとする植物利用について学びました。解説は川村兼一館長。はじめに、集会室で記念館の由来や当地区のアイヌのあゆみ、アイヌの木の文化などに関する館長の講話を拝聴しました。さらに館内の民具資料などを見学。道具によって異なる木材の選択のあり方や加工技術なども解説いただきました。今年は10月に東大演習林の造材現場で木材生産に関する研修を行ったので、今回は学習のつながりを考慮して、山からもたらされた木材のその先の利用について学ぶことにしました。午前は現在の木材利用とその課題や研究の取り組みを、また午後からは北海道の先住民族アイヌの木の文化を学習するとともに、過去と現在の木材利用の考え方の違いや北海道の自然環境の改変と木材利用の移り変わりを考える機会になりました。*スキルアップ研修会は例年冬季に行っています。昨年は1月に旭川の銘木市を演習林職員さんの案内・解説により見学し、旭川デザインセンターで同散財を用いた家具生産の現状と家具材について学びました。
11月30日より道立旭川美術館で展覧会「七彩の美〜旭川ゆかりの画家たち〜」がはじまっています。当館から小野州一氏の絵画「美馬牛峠」「グレイのアトリエ」をお出ししていることから、この日、富良野市教育委員会の近内栄一教育長もテープカットさせていただきました。旭川画壇の創世記に活躍した油彩画家高橋北修、旭川の風景を描き続けた水彩画家佐藤進など7人の作品が彩る作品展となっていますので、ご興味のある方はぜひご観覧ください。なお、その準備として11月22日に旭川美術館の関口学芸員が(株)日通の輸送スタッフと共に当館に来館し、絵画を運び出しました。絵画の状態を表・裏・額縁に至るまで確認して、専用の記載シートに書き入れ、その後、輸送スタッフが薄葉紙やクラフト紙・エアキャップ(いわゆるプチプチ)などを用いて丁寧に梱包していきます。美術品の輸送は専門のスキルを持った輸送業者の作業員の方が行うのですが、自前で資料を輸送する際の参考になるため興味深く見学させていただきました。梱包された作品は、エアーサスペンションや空調が完備された美術品専用車に積み込まれ、旭川美術館に運ばれて行きました。小野先生の絵が多くの方に親しんで見てもらえるよう願いながらお見送りしました。この展覧会は3月15日までの開催で、その後同じような梱包作業を経て、当館に返送される予定です。
山川草木を育てる集い富良野本部の発足30周年記念を記念して講演「30年のあゆみ〜市民とともに木を植えて」を開催します。■日時 2019年11月16日(土)13:30〜15:30■会場 市立富良野図書館2階 多目的ホール■内容 ★報告「鳥沼公園旧キャンプ場に植栽した樹木の成長記録」 富良野市博物館 学芸員 泉 団 ★講演「北海道中央部・富良野の森林」 山川草木を育てる集い富良野本部 代表委員・東京大学名誉教授 梶 幹男■参加 無料■申込み 富良野市博物館へ電話でお申し込みください。
富良野保健所で動物取扱責任者研修会が開催され、1コマを当館学芸員が受け持ち、約1時間講演しました。依頼された講演テーマは「地球と地域の生物多様性」で、受講者は動物に関係する業者の方々でしたので、哺乳類・鳥類のホネを観察すると、種や分類群ごとのいろいろな形態の特徴がわかることを示し、生物の多様性やそれをもたらした進化の歴史を実感してもらいました。
10月中旬から下旬にかけて、市内中学校や高校の生徒が博物館を訪れ、職場体験をしました。◆10月17日 佐藤怜奈さん(東中学校)午前中は博物館の表の仕事である昭和20年代〜の生活風景を撮影した8ミリフィルムの上映会、午後は裏方の仕事といういことで、資料の収蔵にあたっての分類分けをしました。 調査・研究 → 資料の収集・保管 → 展示・教育普及という博物館の業務の流れを理解してもらうことができました。
富良野市内に現存する歴史的建造物をモチーフに描いた小さな絵画作品展を開催します。作者は北海道新聞社の夕刊コラムでおなじみ、半農半画家のイマイカツミさん。イマイさんの柔らかくて温かみのあるタッチで描かれた水彩画11点を展示します。ぜひご観覧ください。★日時:11月1日(金)〜9日(土)9:00〜17:00★会場:生涯学習センター2階常設展示室内*この展示会は「文化財保護強調週間」に合わせて実施する事業です。チラシはこちら↓
11月2日・3日に生涯学習センターを会場に開催される山部地区総合文化祭で、昭和25-30年代に富良野市内で撮影された8ミリフィルムのデジタル動画上映会を開催します。撮影されたのは、当時、富良野駅前で森本旅館や森本食堂、駅構内の立ち食い蕎麦屋を経営した森本馨さん。フィルムには、市街地で開催された行事や子供たちの遊び、街並みなどが映し出されています。編集したフィルムは2巻あり、上映時間はそれぞれ約40分です。本年4月に富良野文化会館で開催した上映会のリバイバルです。4月にお見逃しの方はぜひご観覧ください。なお上映時間が決まっていますので、お時間に余裕をもって起こし下さい。★日時:2019年11月2日(土)・3日(日) 第1部:11:00〜11:40 第2部:13:00〜13:40 *上映時間は両日とも同じです。★会場:富良野市生涯学習センター1階団体研修室
秋が深まりつつある神社山自然観察路で恒例の秋季一般公開が東大演習林と富良野市の共催で行われました。今年度から我らが「森林学習サポーター」がガイド役として登場。3つのグループを引率しながら、秋の自然観察を参加者と一緒に楽しみました。今回のテーマは「五感を通して楽しみ学ぶ秋の里山」。葉や樹皮に触れたり、樹液や枝のにおいを嗅いだり、木の実を味わい、野鳥の鳴き声に耳をすませ、自ら発見したものをじっくり観察し、と五感をフルに使って秋の森林を満喫。参加された方々からも好評でした。普段は小中学生の学習サポートが主な任務ですが、初めて一般市民を案内し、サポーターは感動と課題の両方が得られたようです。伸びしろがまだまだあるサポーターの皆さんでした。また全体の企画運営・安全管理とサポーターのサポートをしてくれた演習林職員の皆さんに感謝します。来年度も森林学習サポーターの皆さんとチャレンジしたいと思います。
紅葉真っ盛りの鳥沼公園の秋を満喫する観察会を行いました。公園内のあちこちに置かれた植物をあてるクイズや樹木の太さ計測といった課題をこなしながら、富良野盆地開拓以前の湿地の面影を残す公園の自然を知ってもらいました。太さから推定した樹木の年齢は数百年にもおよび、公園の歴史を感じることができました。 【オリエンテーリングのクイズに頭を悩ませる】【箱罠に捕獲されていたエゾアカネズミ】なお、このイベントは上川総合振興局の主催であり、北海道教育大学旭川校講師の斎藤和範さんと当館の学芸員を講師とするという企画だったことから、当館でも参加者を募って共同開催したものです。そのため旭川など地元以外から参加された方が多く、初めて見る鳥沼公園の自然を大いに楽しんでいただけたようでした。【紅葉を映す鳥沼】
学芸職員部会は北海道博物館協会内に属する組織です。年に一度、道内の学芸員が集まり、外部講師を招いたり互いに知識や日々の業務で得た経験を共有する研修会を開催します。今年度は国立アイヌ民族博物館の開館を間近に控えた白老町で開催されました。今回は博物館同士が資料を貸し借りする際に必要な梱包方法などの作業がテーマです。初日は資料を輸送するための緩衝材の作り方や、固定するための薄葉紙(うすようし)から紐を作る方法、資料を入れた段ボールの縛り方を実習したり、民具などの資料の梱包や保存方法の解説を聞くなどして学びました。【薄葉紙をさいて作成する梱包用の紐づくり】【綿と薄葉紙を用いた梱包用の緩衝材づくり】2日目は資料の貸し借りをする際、良好な状態を保って輸送、展示、最終的には返却するための方法、特に資料の状態を記載するカルテについて北海道博物館の様式を例に解説を受けました。また、貸し借りを実際にした際の事例を聞いたり、借り出しの際に資料の状態を観察し記録する作業の実習も行いました。【資料の状態チェック(古文書)】【資料の状態チェック(掛け軸)】道内は規模が小さく人員が限られている博物館が多いので、資料の貸し借りなどで他館とスムーズにやりとりすることは、展示などの普及活動のためにもとても重要です。当館でもここ2年にわたり士別市立博物館と資料の貸し借りを頻繁にしていることもあり、担当者は大変勉強になりました。また、1泊2日の日程の中では、北海道各地に散らばっている学芸員同士が業務の中で抱えている想いを共有し相談したりモチベーションを得る大切な機会ともなっています。開催地白老町教育委員会の武永さん、講師を務めていただいた古原さん、岡田さん、三浦さん、部会役員や担当ブロックの皆様には大変お世話になりました。なお、今回行われた役員の改選で当館の澤田学芸員が部会長に就任しました。