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    博物館講座 : 6/22 博物館講座「菌類の秘密探検〜ベニバナイチヤクソウの不思議な生き方〜」
    投稿日時: 2019-6-28 17:50:00 (550 ヒット)

    帯広畜産大学で菌類を研究する橋本靖准教授を招いて、生態系を陰で支える「菌類(きのこ)」を学ぶ講座を開催しました。場所はベニバナイチヤクソウの群落がある中富良野森林公園(通称「北星山」)で野外観察し、座学は「なかまーる」(中富良野町の公共施設)で行いました。

    まずはスライドを使って、菌類の生態・自然環境の中で果たす役割からベニバナイチヤクソウと菌類の関係に至るまで様々な菌類に関わるお話を聞きました。

    おおまかにいうと、
    (1)菌類(きのこ)って何?/菌類のすごさ 嵎解者としての役割」

    (2)菌類のすごさ◆嵜∧と栄養を供給し合う共生関係を構築」

    (3)菌類から栄養を奪ってしまう植物

    といった内容でした。
    ※末尾にお話の概要を紹介しています。

    昼食の後は、野外観察・採取・顕微鏡観察をしました。

    雨が降る中ではありましたが、一部の樹木の実生やイチヤクソウ類を採取して持ち帰り、土を洗い落として根についている菌根を顕微鏡で観察しました。






    ↓トドマツの根についた菌根(子嚢菌とみられる)


    ↓ベニバナイチヤクソウの根についた菌根


    今回は、富良野市・中富良野町のほか、釧路町など遠方からの方も含めて19名の方にご参加いただきましたが、菌類が生態系の中で果たしている役割を学ぶ機会を得て、皆さんにに満足していただくことができたように思います。今後も「自然に親しむ」機会と合せて「自然を学ぶ」機会も多く提供してまいります。




    なお観察会の当日はベニバナイチヤクソウは花が終わってしまっていました。下の写真は開花していた6/15(土)の様子です。


    補足:菌類に関わるお話の詳細
    (1)菌類(きのこ)って何?/菌類のすごさ 嵎解者としての役割」
    ・地球上の生き物で最も多いのは植物だが、それを分解する役割を担う菌類はその次に多い(重量ベース)。/菌類は植物を構成するリグニンやセルロースを分解することができる。/菌類が引き起こす病気は単体の木にとってはマイナス要因だが、老木を倒し世代更新を進めるので、森林にとっては重要。/分解できるタイプの菌類が進化してきたのは1億年前くらいから。/それ以前、菌類に分解されることのなかった植物が石炭・石油など現在の化石燃料となった。★化石燃料を燃やすと数億年前に固定された二酸化炭素を世に放つので地球温暖化につながる。
    (2)菌類のすごさ◆嵜∧と栄養を供給し合う共生関係を構築」
    ・植物の根にからみついた菌類の菌糸が栄養供給をサポートして植物の生育を支えている。/地球上のほとんどの植物はその恩恵を受けている。今回紹介した外生菌根以外の菌根(アーバスキュラー菌根)も多く、それらは肉眼では見えないサイズである。/ブナ科・カバノキ科などが地球上で繁栄している一因は外生菌根との共生関係を確立したことにある。
    (3)菌類から栄養を奪ってしまう植物
    ・イチヤクソウの仲間などある種の植物は樹木と共生する菌類から栄養をかすめとるようにして生きている。/ランの仲間は植物病原性の菌類を寄生相手にしている。/この仲間には葉を退化させ、菌類への寄生によって栄養を吸収することに特化するものもいる。


     
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