「薬箱」(コラム博物館の昔のどうぐ)

掲載日 2023-3-31 18:00:00 | トピック: 読みもの・コラム

(21)薬箱

 昔の薬の名前はわかりやすく、「セキトマル」はそのままの咳止めで、「ハッサン」は熱を発散、「セイフー」は風邪を征する征風。腹痛の薬は「○○丸」という表現がよく見られます。他にも「スッキリ」など面白いネーミングが見られます。本当にストレートな薬の名前ですね。「正露丸」は日露戦争直前の明治35年に販売されたことが始まりで、「露(ロシア)を征する」の意味が込められました。初めは『征露丸』でしたが、第二次世界大戦後に現在の「正露丸」に変更されました。



 昔は富山の薬屋が大きな荷物を背負って各家を回っていました。私の小さい頃にも来ていました。一年に一度の訪問だったので、必ず、お茶を飲みながら話をして帰っていく。私には紙風船をくれる嬉しいお客さんでした。家には2個〜3個の赤箱が置いてあり、とても懐かしい物です。



生活2374 テーマ8「薬箱」


生活1709 薬箱(越中富山)赤箱 


生活1705 薬箱(北海道厚生農業協同組合)





※この記事はクマゲラ通信4月号に掲載しました。





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