11/12 講演会「ハチとくらすー採蜜と交配−」

掲載日 2022-11-18 16:50:00 | トピック: 博物館講座

民俗学者の小島孝夫教授(成城大学文芸学部文化史学科)をお招きして、「ハチとくらすー採蜜と交配−」を11月12日(土)午後から、市庁舎で開催しました。



小島先生は、農漁村で暮らす人々が、動植物などの伝統的な天然資源を持続的に利用するため、その資源を管理するため、どのような思想を持っているかという民俗学的な視点に基づいたテーマから、近年では海女漁や養蜂業などを追いかけています。

講演の冒頭には、私たちの暮らしに実はとても密接している民俗学や無形文化財について、先生の研究事例から解説をしていただいた上で、、まずは養蜂業の基礎知識を学び、蜂を飼育して暮らす養蜂家の生業についてご紹介をいただきました。



小島先生は、滋賀県大津の養蜂業者で、毎年春から晩秋に富良野地方で採蜜と園芸農家への蜂箱の貸し出しを行っている瀬尾養蜂園を近年調査しており、養蜂家の営みと私たちのくらしとの繋がりなどについて、お話いただきました。

また講演の休憩時間を利用して、ウレシパフラノの後藤由美子さんから、瀬尾養蜂園の協力で企画運営している体験プログラムを紹介していただき、ハチミツのティスティングも実施。採蜜時期によって風味が移り変わることを、参加者の皆さんに味覚・嗅覚で体感してもらいました。






小島先生のご講演の最後には、私たちの日常生活を文化として理解・評価し、地域で共有していくことの大切さを説かれ、近年、文化庁が推進する文化財保存活用地域計画の可能性について言及されました。
地域の自然と生き物、私たちのくらしと文化について学び、考える良い機会となりました。


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