山部地区の勇振川温水ため池がJR北海道車内誌で紹介

掲載日 2021-5-1 13:00:00 | トピック: 博物館活動

昭和33年に水田用水として利用するために、建造された勇振川温水溜池が、JR北海道車内誌「The JR Hokkaido」で紹介されました。

http://www.jrh-sol.co.jp/agency/doc/syanaishi.pdf


土地の傾斜を利用して、11段のため池を階段状に配置し、溢れた水をため池に流し溜めながら水温上昇をさせるこうした型式の温水溜池は、北海道内陸部の中でも気象条件の特に厳しい地域で主に昭和30〜40年代に建造され、富良野や士別、上川、和寒などの上川地方を中心に分布しています。「温水路」と「ため池」の機能を組み合わせて造られたのが「温水ため池」です。



北海道内陸部の地域特性を如実に表した、今も現役の農業土木構造物であり、当地方の農業のあゆみを語る上でも欠かせない存在といえます。

昭和59年の改修により、噴水状に溢流(いつりゅう)する形態に変わり、無数の噴水が列をなして規則的に流出する様が極めて美麗で、建造物や文化財の専門家らからも高く評価していただいています。

また創建時は、山部村の観光コンテンツの一つとして整備・宣伝され、溜池にボートを浮かべたり、夏にはプール替わりに子どもたちが水遊びに親しみました。




今後、博物館では、この温水溜池を地域色のある農業土木遺産として評価するとともに、文化財登録の検討を進めていきます。


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