9.19 プチ・レトロ建築めぐり

掲載日 2020-9-30 18:30:00 | トピック: 博物館講座

富良野市街地の鉄道にまつわる建造物をめぐるプチツアーを9月19日(土)の8:30〜10:30に開催しました。

本来であれば、富良野地方の鉄道関連の遺産をバスで巡る予定でした。しかし、コロナウィルス感染症を防止するため、予定していた開催時間や募集人数を圧縮し、屋外で活動する時間を増やすため、市街地をぶらぶら歩きながら見学する方法に切り替えました。

富良野駅前に集合した後、富良野線(旧十勝線)と根室本線(旧下富良野線)や富良野駅(旧下富良野停車場)の開業当時の様子などを解説した後、昭和50年の国体冬季大会スキー競技会に合わせて整備された現富良野駅舎や駅舎よりも若干歴史ある跨線橋の見学からスタート。


頭無川の氾濫原を埋め立てして整備された駅前通りを西へ進み、明治43年建築の勝山商店と付属する昭和48年に整備されたアーケードの庇を見学。このアーケードも国体冬季大会スキー競技会で全国からたくさんのお客さまをお迎えするため、整備されたものでした。



頭無川を跨いで、3条の昭和30年代に整備されたすずらん通り商店街の鉄筋コンクリート造商業建築のデザインを模倣したと考えられる建物群を見学、4条通りの倉庫と旧酒蔵のあゆみや構造などを学びました。



お話しとぶらぶら歩きで、あっという間に1時間が経過。ここからはバスに乗車して、根室本線の上り方面、空知川の河川敷へ移動しました。

目的は第四空知川鉄橋。はじめに第二避溢橋と清水山から運び出されたであろう土砂と凝灰岩の土留め石で造られた線路の盛土を見学、『下富良野線建設概要』(鉄道院北海道建設事務所発行)などを用いて説明しました。



第二避溢橋には明治44年に神戸川崎造船所鉄道部で製造されたことを示すプレートがあり、あらかじめ撮影しておいた写真で解説。現存する近接の橋梁群は下富良野線開業時の歴史ある橋であることを学びました。見学途中には、9月22日まで運行のラベンダーエクスプレスが颯爽と走り去り、参加者の気分も盛り上がりました。



最後に、第四空知川橋梁へ移動。レンガ造の橋台を眺めながらその概要や建設の苦労を学び、富良野駅発の普通列車の通行を見送った後、、バスで駅前まで戻り、今回の見学会を終了しました(途中で頭無川橋梁を車中から見学しました)。



たった2時間のプチ見学会でしたが、それなりに楽しむことができたのではないでしょうか。本当に身近なところに、まちの歴史を語ってくれるたくさんの遺産が眠っています。その物語をみなさんと楽しみながら、広げていきたいと思います。



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