「富良野市博物館報告」第1号を発行しました。

掲載日 2019-12-26 15:10:00 | トピック: 発行物(定期刊行物)

 富良野市博物館では、富良野地域の歴史・文化に関わる研究報告を収録した冊子を定期的に発行することとし、このたび第1号を発行しました。富良野市立図書館・富良野市博物館や寄贈先の道内主要図書館など(およびこのページのリンク)で閲覧できますので、どうぞご覧ください。



 今回の報文は5件ありました。生物相の記録としては、2010年以降の博物館活動を通じて収集された昆虫相(蛾類)を示した「富良野市におけるガ類採集記録」(上堀義文)、昨年度の博物館と著者の所属する北海道教育大の連携事業を通じて得られた土壌動物相を示した「森林学習プログラムの実施過程で採取した土壌動物の記録」(寺口翔馬)があります。
 生物の生態の考察としては、富良野地域のヘイケボタルの生活史に関する新たな知見を報告する「太陽の里ふれあいの森「ホタル池」でのホタル幼虫の発見」(高島義和)、鳥沼公園の草本相を春植物に着目して調査し、自然環境の成立要因を調べた「鳥沼公園における春植物のフェノロジーと日射量の関係」(泉団)がありました。
 歴史に関わる調査では、歴史的建造物「富良野亜麻工場・旧社宅」の特徴や履歴を調べ、それに関連する亜麻工場の歴史などに関する調査結果を報告した「帝国繊維株式会社富良野亜麻工場・旧社宅の調査」(澤田健)があります。今回、歴史関係はこの一報のみでしたが、年輩の方から古い時代の富良野地域の生活のことなどの聞き取り資料なども収集していきたいと考えています。

 「富良野市博物館報告」は地域の歴史・自然にかかわる研究成果などが個人蔵のまま埋もれてしまうことなく、後世に残すと共に多くの人の間で共有する場となることを目指して発行しました。富良野地域に関わる調査記録、あるいは調査の計画等がありましたら、ぜひ富良野市博物館にご相談ください。

こちらのリンクからPDF(圧縮版)で閲覧できます。
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前編 後編


◆内容
・太陽の里ふれあいの森「ホタルの里」でのホタル幼虫の発見(高島義和)
・富良野地域の昆虫類 富良野市におけるガ類採集記録(第 1 報)(上堀義文)
・帝国繊維株式会社富良野亜麻工場・旧社宅の調査(澤田 健)
・森林学習プログラムの実施過程で採取した土壌動物の記録(寺口翔馬)
・鳥沼公園における春植物のフェノロジーと日射量の関係(泉 団)

・平成 30 年度 富良野市博物館 年報


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