資料調査受け入れ〜ヒグマ頭骨の形態比較〜

掲載日 2019-5-8 15:10:00 | トピック: 博物館活動

 4月中、富良野市内ではヒグマの出没情報が頻繁に聞かれ、雪解けの春が来たのをひしひしと感じていました。
 そんな中、ヒグマ頭骨の性別・年齢や地域による形態の違いを調べることを目的に、近隣の自然教育施設の職員の方が来館し、当館の頭骨資料を調べていかれました。
 当館には哺乳類を専門にした学芸員は不在ですが、かつて狩猟により収集され寄贈されたヒグマの頭骨12点があり、そのうち10点については年齢・性別などの詳しい情報が記載されていたため、調査に役立てていただくことができました。
 調査者は図鑑などの資料も参考に、性別などの違いを調べていましたが、記載されていること以外にも、雌雄により部位の幅や突き出方の傾向の違いがあることを考察していました。
 博物館が地域の自然資料として標本を残すことは、収蔵館の職員や採集者が地域の自然を保全するための資料とし、また保全できなかった場合は生存の記録とする重要な意義があります。さらに、学芸員の専門性が異なっていて、それ以上のことが調べられない場合も、別の方が研究して新たな発見をすることにもつながることがあります。
 文化・自然を問わず地域の資料を保存していくことが、その地域の博物館の役割だといえます。




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