6/11オオハンゴウソウ抜き取り大作戦in鳥沼を実施しました

掲載日 2016-6-18 10:10:00 | トピック: 博物館講座

鳥沼公園には開拓以前の姿をとどめる希少な自然環境が遺されています。この自然環境と在来生物を保全することを目的に、特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウの防除を鳥沼公園の「ハンノキの林」で実施しました。

地元企業の(株)サンエービルド工業の親睦会サンエー会と同青年部の協力を得て、人力での防除作業を始めて今年で7年目になります。これまではサンエー会単独の地域貢献活動として実施してきましたが、今年からは市民にも参加を呼びかけ、6月11日(土)14:30〜16:30に22名の参加者で取り組みました。



















防除を始めた頃は、人の背丈を超えるオオハンゴソウで園路沿いがびっしり埋め尽くされていましたが(下の写真)、今ではその数は減少し、また背丈の大きな個体も激減しています。オオハンゴンソウに代わって繁茂し始めたのは、オニシモツケなどの在来植物で、はっきりとした成果が現れてきています。とはいえ、例年2時間程度取り組みますが、人数と時間の都合から「ハンノキの林」すべてのオオハンゴンソウを抜き取ることはできていません。
















こうした取り組みはとても地味で気長な作業になりますが、継続して行うことで地域の希少な自然を回復させ、後世に本来あるべき姿を伝えるためのとても大切な取り組みだと考えています。撲滅することは難しいでしょうが、富良野盆地の原風景を遺す鳥沼公園では、せめて在来の生き物たちが元気よく繁殖し、その命を繋いでいけるよう今後も間接的に手助けをしていきたいものです。

鳥沼公園の「ハンノキの林」入口にオオハンゴンソウの特徴やこれまでの取り組みを紹介した看板を設置しています。自然観察を楽しむ際に、ぜひ一度ご覧ください。

今年も参加していただいたサンエー会と市民の皆様に感謝を申し上げます。来年はもっと多くの市民の皆様に参加していただけるよう期待しております。なおこの活動は環境省に防除申請を行って実施しています。






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