富良野市博物館
鳥沼公園には開拓以前の姿をとどめる希少な自然環境が遺されています。この自然環境と在来生物を保全することを目的に、特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウの防除を鳥沼公園の「ハンノキの林」で実施しました。地元企業の(株)サンエービルド工業の親睦会サンエー会と同青年部の協力を得て、人力での防除作業を始めて今年で7年目になります。これまではサンエー会単独の地域貢献活動として実施してきましたが、今年からは市民にも参加を呼びかけ、6月11日(土)14:30〜16:30に22名の参加者で取り組みました。防除を始めた頃は、人の背丈を超えるオオハンゴソウで園路沿いがびっしり埋め尽くされていましたが(下の写真)、今ではその数は減少し、また背丈の大きな個体も激減しています。オオハンゴンソウに代わって繁茂し始めたのは、オニシモツケなどの在来植物で、はっきりとした成果が現れてきています。とはいえ、例年2時間程度取り組みますが、人数と時間の都合から「ハンノキの林」すべてのオオハンゴンソウを抜き取ることはできていません。こうした取り組みはとても地味で気長な作業になりますが、継続して行うことで地域の希少な自然を回復させ、後世に本来あるべき姿を伝えるためのとても大切な取り組みだと考えています。撲滅することは難しいでしょうが、富良野盆地の原風景を遺す鳥沼公園では、せめて在来の生き物たちが元気よく繁殖し、その命を繋いでいけるよう今後も間接的に手助けをしていきたいものです。鳥沼公園の「ハンノキの林」入口にオオハンゴンソウの特徴やこれまでの取り組みを紹介した看板を設置しています。自然観察を楽しむ際に、ぜひ一度ご覧ください。今年も参加していただいたサンエー会と市民の皆様に感謝を申し上げます。来年はもっと多くの市民の皆様に参加していただけるよう期待しております。なおこの活動は環境省に防除申請を行って実施しています。
6月12日(日)に講演会&観察会「蝶の不思議」を実施しました。今回は自然に親しむ集いのメンバー永盛俊行さん、石黒誠さんが作り上げた図鑑「完本 北海道鳥類図鑑」の出版を記念した催しでもあり、テーマを蝶としました。午前中は鳥沼公園で主に蝶を見る観察会、午後は市立図書館で図鑑の作成秘話を聞き、それを通じて蝶の仲間の興味深い生態に迫る講演会でした。観察会では、端境期に当たってしまったのか、飛翔する蝶はそれほど見られませんでしたが、明るい日差しの中で、木の葉を食糧や寝床にする幼虫を観察するなど、楽しく生態観察しました。
北海道中央部の富良野にも新緑がまぶしい季節がやってきました。東京大学北海道演習林のフィールド・神社山自然観察路を利用した自然体験活動に取り組む森林学習プログラム推進事業が昨年度の準備期間を経てようやくスタートしました。5月はガイドを対象とした初の研修会を開催し、また北海道教育大学旭川校理科教育教室の安藤秀俊教授のご指導を受けながら、プログラム開発のための下見や打合せなども実施しました。6月以降、本格的に事業が動いていくことになります。第4号では5月に実施した事業等の紹介をしています。PDFファイルを次に添付します。ダウンロードしてご覧ください。
洋画家小野州一氏が描いた絵本や装丁画の原画、ポスターのコレクションを中心とした展覧会を開催します。絵本『にれの町』や『すうじのうた』、脚本家・倉本聰氏のシナリオ本の装丁原画など秀逸な多数の作品を展示します。ぜひご高覧ください。★日 時 平成28年4月28日(木)〜同年6月26日(日) ★開 館 午前9時〜午後5時★休館日 毎週月曜日 ★観覧料 無料チラシはこちらをダウンロードください↓
富良野市市制施行50周年を記念し、富良野市の森林環境や景観、郷土の歴史を共に育んできた東京大学北海道演習林を訪れ、同演習林が取り組む森林環境の保全と持続的な木材生産について、新緑の森を散策しながら学びます。(雨天決行)日 時 6月19日(日)午前9時〜午後4時場 所 東大演習林内定 員 先着45名 *小学生以下は保護者同伴でお願いします申込み 5月17日(火)より電話で受付します。申込みは生涯学習センターまで(0167−42−2407)集 合 8:30 文化会館 9:00 東大演習林山部事務所 *マイクロバス2台で移動します服 装 長袖、長ズボン、長靴、軍手など野外活動に適した服装持ち物 昼食、飲み物、タオル、雨具参加料 無料 主 催 富良野市教育委員会、東京大学北海道演習林
富良野市博物館の広報誌「ミュージアムレター」Vol.24を発行しました。今回は平成27年度の決算号ということで、以下のような内容を掲載しています。 ★自然観察会「富良野の自然に親しむ集い」 ★寄稿文「東神楽から山々の見える日」 ★ワークショップ「アートを楽しもう!」 ★出来事録 〜平成27年度事業報告〜以下のリンクよりご覧ください。
今冬から、東京大学北海道演習林さんのご協力をいただいて実施する「森林学習プログラム推進事業」がスタートしました。この事業の取り組みの内容についてA4ヨコ1枚にまとめた「ふらの森の教室だより」を毎月1回程度発行して紹介します。今回は12月から3月までに取り組んできた内容について、1〜3号にまとめて掲載します。ご一読ください。なおペーパーは市内の図書館、文化会館、生涯学習センターで配布しております。☆「ふらの森の教室だより・第1号」☆「ふらの森の教室だより・第2号」☆「ふらの森の教室だより・第3号」
富良野市博物館の広報紙「ミュージアムレター」の最新号vol.23を発行しました。本号では平成27年度に開催した主な事業の紹介とこれから実施する冬の事業案内を掲載しています。ぜひご一読ください。ミュージアムレターvol.23は次のPDFファイルをクリックして開いてください↓
富良野ゆかりの洋画家・小野州一、矢田博次、盛本学史の当館収蔵作品を中心とした絵画18点を展示する絵画展を開催します。矢田・盛本の作品の中は、富良野では初めて展示する新旧の絵画もあります。ぜひご高覧ください。作品リストは次のPDFファイルをダウンロードしてください。
10/17(土)に、鳥沼公園で、鳥沼・生き物調査隊「落ち葉集めと樹木もけい作り」を開催しました。講師は斎藤和範さん(旭川教育大学・非常勤講師「博物館学」)です。樹木もけい作りは、拓本という石碑などの碑文を墨で紙に写し取るやり方を応用して行いました。こんな風に、目的の木の幹に縦に半紙を押し付け、霧吹きで濡らし、墨を塗りつけた布を押し付けて幹の凸凹を紙に写し取るんです。これはハンノキの拓本を取っているところ。出来上がった半紙は、展示室のこんな柱にはりつけて、来年の特別展で「木」になってもらいます。柱の周囲はけっこう長いので、8枚ほど半紙を使って何回も拓本とりをしました。3本の柱があるので3種類の木の拓本を取ります。これはヤチダモ。これはミズナラ(どんぐりの木)。そして、展示室の一角に敷き詰める落ち葉拾い。これから乾燥させて、バルサンたいて、保存して、来年使います。今回も、参加者の皆様ご協力ありがとうございました。